「いのちの停車場」感想
★★★☆
終末期医療に携わる現役医師の作家・南杏子の小説を映画化した医療ドラマ。在宅医療を行っている小さな診療所で働き始めた女性医師が、さまざまな患者の命と向き合っていきます。
患者さんの最期を看取る場面も多いと聞いてかなり覚悟して観たのですが、思っていたほどの悲壮感はなく冷静に観ることができました。
たくさんの患者さんが次々と登場するので、良く言えばテンポよく、悪く言えば1つ1つのエピソードに深みが足りないため感情移入する暇がなかったという感じかも知れません。
ただテーマが重いだけに、あまりじっくり描かれては辛すぎるかも知れませんね。切り替えの早さに救われた部分もあると思います。実際このように終末医療に携わる医師、看護師の方はゆっくり気持ちの整理をする時間も無いでしょうから本当に大変なお仕事だと思いました。
自分や家族の命とどう向き合うか、どんな治療を望むのか、考えさせられる映画でした。
1つだけ細かいことを言うと、吉永小百合さんと田中泯さんが親子というのは違和感があって、夫婦の設定でも良かったんじゃないかと思いました。
作品名 いのちの停車場
カナ イノチノテイシャバ
製作国 日本
時間 119分
公開日 2021年5月21日
監督 成島出
原作 南杏子
脚本 平松恵美子
出演 吉永小百合 松坂桃李 広瀬すず
石田ゆり子 田中泯 西田敏行
南野陽子 柳葉敏郎 小池栄子 伊勢谷友介