「ドライブ・マイ・カー」感想
★★★☆
内容
村上春樹による短編小説の映画化。脚本家の妻を失った舞台俳優兼演出家男性が新たな一歩を踏み出す様を描く人間ドラマ。『寝ても覚めても』の濱口竜介が監督。アカデミー賞国際長編映画賞受賞。
感想
終始淡々と描かれていて、3時間もある長い作品です。主人公の男性の気持ちの変化を、ゆっくりゆっくり時間をかけて描いている感じがしました。
全員が棒読みなのは、それが演出なのだなと途中から分かりました。なんだか独特ですね。その分語られる言葉の一つ一つを噛み締めながら、何をどう思っているのだろうと想像し、じっくり観る必要がありました。
これは魂の再生の物語なのですね。感動というよりは、罪や後悔、愛や喪失について、考えさせられました。
正直言って感情移入はしずらく、海外で評価されていなかったら、まぁまぁの映画だったなで終わっていたと思いますが、絶賛されたことを知ってから観たので、何とか汲み取ろうと一生懸命深読みする自分もいましたね。
万人受けはしないけれど、響く人には響くような作品。心の奥の繊細な部分が描かれていたと思います。
賞には絡んでいないようですが、岡田将生さんの演技が秀逸でした。
作品情報
作品名 ドライブ・マイ・カー
英題 DRIVE MY CAR
製作国 日本
時間 179分
公開日 2021年8月20日
監督 濱口竜介
原作 村上春樹
脚本 濱口竜介 大江崇允
出演 西島秀俊 三浦透子 霧島れいか
岡田将生 パク・ユリム ジン・デヨン