「女王陛下のお気に入り」感想
★★★☆
作品名 女王陛下のお気に入り
原題 THE FAVOURITE
製作年 2018年
製作国 アイルランド=アメリカ=イギリス
時間 120分
公開日 2019年2月15日
監督 ヨルゴス・ランティモス
出演 オリビア・コールマン エマ・ストーン
レイチェル・ワイズ ニコラス・ホルト
ジョー・アルウィン ジェームズ・スミス
マーク・ゲイティス ジェニー・レインスフォード
18世紀初頭のイングランドを舞台に、宮中の3人の女性の複雑な人間関係と駆け引きを描いた宮廷ドラマ。アカデミー賞主演女優賞受賞。
王位を持ちながらも政治の能力に欠けるアン王女と、幼馴染で世話係でありながら実は権力を握る側近サラと、野望を持つ謎めいた新入りの召使いアビゲイル。3人の女性の駆け引きと愛憎劇が、3人の女優の素晴らしい演技力によって見事に描かれていたと思います。3人とも主演女優賞に値するような演技でした。
ただ作品の完成度の高さに感心する一方で、どろどろした関係は観ていてあまり気持ちの良いものではなく、鑑賞後はなんだかモヤモヤが残りました。描かれていたのは凡人には理解できない感情であって、共感は難しかったですね。それだけ彼女たちの立場は複雑で、追い込まれていたということでしょうか。
荒んだ人間関係の中で、癒しになったのは映画の中で登場したうさぎさん。女王はうさぎを17匹も飼っていて、とても可愛がっていたようです。うさぎへの態度を見て女王の心が動く場面は、私が唯一共感できた部分でした。