「無垢なる証人」感想
★★★★☆
『私の頭の中の消しゴム』のチョン・ウソンが、若手女優キム・ヒャンギと共演。殺人事件の容疑者の無罪を主張する弁護士と、事件の唯一の目撃者である自閉症の少女の交流を描いたドラマです。
脚本が本当によく出来ていたし、残念な部分もほとんどなし。すごく良かったです。
同時期に公開された「パラサイト 半地下の家族」のような衝撃作ではないので話題にもならず、私も公開中見逃してしまいましたが、観終わってみると個人的には今作の方に映画賞を取って欲しかったと思いました。
法廷ドラマとしての面白さもありながら、人間ドラマとして素晴らしいです。最初は意思の疎通さえ困難だった弁護士と証人が、人と人として心を通わせていく過程がユーモアも交えながら丁寧に描かれていたのが好感が持てましたね。正直で、ダメな部分もあって、でも愛があって、感動しました。
そして登場する人はみんな演技がとても上手かったです。韓国映画は感情表現が日本より激しいので大げさに見えてしまう時もあるのですが、今作に関してはとても自然で共感しやすかったです。特に自閉症の少女という難しい役を演じたキム・ヒャンギさん、とても魅力的で惹きつけられました。
最後は胸がいっぱい。誠実な映画でした。
作品名 無垢なる証人
カナ ムクナルショウニン
原題 INNOCENT WITNESS
製作年 2019年
製作国 韓国
時間 129分
公開日 2020年1月24日
監督 イ・ハン
編集 ナム・ナヨン
撮影 イ・テユン
音楽 チョ・ヨンウク
出演 チョン・ウソン キム・ヒャンギ
イー・ギュヒョン チャン・ヨンナム
ヨム・ヘラン